ニュース&記者コラム

【記者コラム】今年のGⅠ戦線も近畿中心

 熊本競輪場で行われた今年最初のGⅠ、全日本選抜は近畿作戦が奏功した。逃げた寺崎浩平の番手から抜け出した脇本雄太が連覇を達成。通算11回目のGⅠ制覇を飾った。

 決勝にはその2人のほか古性優作、三谷将太の近畿勢が進出。寺崎―脇本―古性―三谷の並びで4車の近畿ラインが形成された。レースは9番車の古性がダッシュ良くスタートを決め、S取りに成功。近畿勢が前受けの展開になった。先頭を任された寺崎は別線を一度も前に出させず、赤板で上昇してきた犬伏湧也―松浦悠士に合わせる形で発進。最終バックで脇本が番手から出ると、5番手追走の郡司浩平がそれを目がけて仕掛けたが、すぐ前にいた三谷がブロック。近畿4人がそれぞれに〝仕事〟をして脇本の優勝をアシストした。

 脇本は昨年10月に練習中のアクシデントで、左肘関節の脱臼骨折という大ケガを負った。「肘の具合は10%くらい。ケガの状態が万全じゃない中で、仲間に助けられました」と語った。近畿の大砲が早くも年末のグランプリ(12月30日、いわき平)の出場権を手にした。今後のGⅠでは一人でも多くの近畿勢をグランプリの乗せるような走りをするだろう。今年も近畿勢を中心にGⅠ戦線は動いていくのが確定したといえる。

 また、熊本競輪場に詰めかけたファンも印象に残った。16年の熊本地震でバンクにヒビが入るなど甚大な被害を受け、一時は廃止も検討されたという。24年に500バンクから400バンクに改修され再開。GⅠ開催は12年の日本選手権以来14年ぶりだった。連日多くの来場者が詰めかけ、最終日には1万人を超えるファンが声援を送った。競輪にはまだ地方を活性化させる力が残っていると感じた。

 ◇鈴木 智憲(すずき・とものり)1967年(昭42)生まれ、愛知県出身の58歳。92年スポニチ入社。97年から2年間競輪記者を経験。当時は神山雄一郎、吉岡稔真が東西の横綱として君臨していた。24年4月に26年ぶりに現場復帰。

KEIRINスポニチ ファン必見!
最新ニュース配信、ミッドナイト詳細予想、記者コラム、ガールズケイリンなど無料で見られる情報が満載。そのほか、お得なキャンペーンも。